家族信託

シニアライフコンサルタント

家族信託とは

家族信託とは、家族間で財産管理を任せるための契約です。

高齢者や認知症などのリスクがある人々が自分の財産や資産を管理しやすくするための方法です。

正式には「民事信託」や「家族間信託」とも呼ばれています。

財産を託す契約なので、財産は信託財産となります。

成年後見制度は、財産の管理以外にも 自分と施設の契約や 預貯金なことなど、生活全般を後見人に任せて、後見人が変わってできる制度です。

信託は、信託財産を決め、その信託財産に関する管理を受託者に任せる制度です。

家族信託の基本的な仕組み

家族信託では、以下の3つの役割が登場します:

  • 委託者(家族信託を設定する人):信託契約を結び、自分の財産を管理する責任を信託する人物。
  • 受託者(財産を管理する人):信託された財産を管理し、委託者のためにその財産を運用する役割を持つ人物(通常、家族の中で信頼できる人が選ばれます)。
  • 受益者(財産の利益を得る人):財産の運用や管理から得られる利益を受ける人物。通常は委託者自身や、委託者が指定した家族が受益者となります。 

家族信託の特徴

  • 財産の管理を委託者以外に任せる:委託者が自分の財産を他の家族に信託し、財産管理を任せることができます。特に認知症が進行して判断能力が低下した場合に、家族が代わりに財産を管理できるのが特徴です。
  • 受託者の指定が自由:受託者には、家族や親戚、または信頼できる第三者(弁護士や信託銀行など)を指定できます。
  • 後見人制度の代替として使える:認知症などで後見人が必要になる状況でも、家族信託によって財産の管理がスムーズに行えるため、後見人制度に頼らずに済む場合もあります。
  • 柔軟性:信託契約で取り決めた内容を基に、財産の運用や管理の方法を柔軟に設定できます。

家族信託の利点

  • 財産管理がスムーズになる:委託者が判断能力を失っても、事前に信託契約を結んでおけば、受託者が財産を適切に管理し、利用できます。
  • 後見制度の代替:後見人を選任する手続きに比べて、家族信託は柔軟で迅速に手続きを進められることがあります。また、後見人制度には家庭裁判所の監督が必要ですが、家族信託は家族間の契約としてプライバシーを保ちながら運営できます。
  • 財産の分割や管理が柔軟:信託契約によって、特定の家族に特定の財産を渡したり、財産管理の方法を自由に定めたりできます。
  • 相続対策にも活用:家族信託は相続対策の一環としても利用できます。遺言書と併用することで、円滑な相続が実現できます。

家族信託のデメリット

  • 専門家の手続きが必要:信託契約を結ぶ際には、専門的な知識が必要であり、弁護士や司法書士などの専門家に相談する必要があります。そのため、初期費用や手数料が発生することがあります。
  • 信託契約が正しくないと問題が生じる:信託契約を不適切に設定すると、意図しない形で財産が管理されたり、受益者に対する利益分配に誤りが生じることがあります。事前に十分な計画が必要です。
  • 受託者の責任:受託者は財産の管理に関して法的責任を負います。信託契約の内容に従って行動しなければならないため、受託者に適切な知識や信頼が求められます。

家族信託を活用するシチュエーション

  • 高齢者や認知症患者の財産管理:財産が多い場合や、判断力が衰える可能性がある場合、家族信託を利用して財産を管理してもらうことができます。
  • 遺産分割の問題を避けたい:相続時に遺産分割でトラブルを避けるために、家族信託を利用して事前に財産の配分を決めることができます。
  • 特定の家族に財産を残したい:特定の家族に財産を集中して渡したい場合や、受益者の生活を守るために信託を設定することができます。

家族信託を利用する際の注意点

  • 家族信託は法律的な手続きを伴いますので、信託契約を作成する際には専門家に相談することが重要です。
  • 委託者が元気なうちに契約を結び、信託を実行することが大切です。認知症などの症状が進行してからでは、契約ができなくなる可能性があります。

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